講演会:「カマワン・ボーイ”Come on Boy” ~ボリッさんと安三先生の出会い」
今年度も清水安三先生の生涯と功績を広く知っていただくことを目的に、安三先生の生誕地である滋賀県高島市新旭町で講演会を開催しました。
講師は、(株)一粒社ヴォーリズ設計事務所資料広報室長、公益財団法人近江兄弟社嘱託研究員の芹野与幸先生です。芹野与幸先生は、ヴォーリズ「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(William Merrell Vories、1880年10月28日 - 1964年5 月7日)」先生研究の第一人者です。

清水安三先生が初めてヴォーリズ先生と出会ったのは膳所中学1年生の時。安三先生にとっては初めての外国人(異人)であり宣教師としての英語教師であった。
生徒たちは、「カモン・ボーイ」を「カマワン・ボーイ」と聞き、「構わん」と言っているから付いて行こう、と集まった。生まれて初めて聞くキリスト教の話が面白く、その時が初めてのコーヒーとケーキだった。その生徒たちの中の一人が清水安三先生だった。
安三先生は若いヴォーリズ先生に魅せられ、その後、近江兄弟社の学費援助を受けて同志社大学神学部に入学。大学卒業後はヴォーリズ先生と同じ宣教師の道を歩むことを決めて、中国北京市へ渡ることになる。
安三先生はヴォーリズ先生をとても慕い、後姿を見て、よく観察をして真似をしてきた。例えば、ヴォーリズ先生が地域の人たちにとって本当に必要なものは何か? を考えキリスト教の精神をもってつくった近江療養院(現ヴォーリズ記念病院)のこと。
こうしたヴォーリズ先生の人柄をそのまま受け継がれていたのが安三先生であった、とヴォ―リズ先生と安三先生の関わりについてお話をいただきました。